2009年07月10日
物理的にコピーが難しいのではなく、サービス的にコピーできないもの
先週、上海に出張行ってました。
目的はもろもろあったのですが、
メインはソーシャルアプリ/ゲームに関しての中国の視察といったところでしょうか。
近々北京にもいくわけですが、
最近よく考えるコンテンツプラットフォームとコンテンツの関係に関してちょうどいくつか興味深い記事もあり、表題の件に。
有料ゲーム危機の時代 iPhoneアプリは「ゼロ化」の法則に立ち向かえるか
有料ゲーム危機の時代 Free to Play(基本プレイ無料)で収益化はできるか
いくら物理的に難しくても、
コピーできるものはコピーされると考えた方がいい。
例えば上海でみた光景はiphoneの有料アプリですら電機屋さんに行けばただ同然で自分のiphoneに突っ込んでくれて、それが当たり前になっている。
iphoneもどきのようなものがものすごくたくさんあり、
(日本でいうビッグカメラみたいなちゃんとしたお店で売っている)
壊れやすいことさえよしとすれば
iPhoneよりHiPhone!?パクリ携帯電話が横行する中国―米紙
しかもその販売価格はわずか20ドルという安さだ。
良心の呵責に頼ったビジネス=コピーとかしないでね、という視点でビジネスを考えるのか、
そもそも
物理的にコピーが難しいのではなく、サービス的にコピーできないもの
を考えるか。
わかりやすいのはオンラインゲームで中国でも韓国でもオンラインゲーム自体にはユーザーはお金を使っている。
それも物価や生活水準から考えれば日本では「そんなに?」と思える金額を。
それは簡単な話だがオンラインゲーム内のアイテムがサービス的にコピーできないからである。
ソーシャルゲームもそうで、
APRU(月当たりではなく一回の課金あたり)が日本円で150円ぐらいだったりして、
新卒で大手メーカーに就職した22歳の給与が3万円ぐらいであることを考えればかなり高い水準である。
そういったソーシャルゲームを数千万人の人が利用していて、
少なくとも数%の人はそれだけお金を払って遊んでいる。
グローバルでビジネスを考えようとすると
コピーできるものの価値は限りなくゼロに近くなることを前提として
物理的にコピーが難しいのではなく、サービス的にコピーできないもの
を考える必要性をとても感じた次第。
それを逆に利用するという視点でうまいな、と思ったのが韓国の「花より男子」のプロモーション。
違法コピー対策に一石投じる韓国版「花より男子」の実験
韓国版ドラマ「花より男子」は、コミュニティーサイトのCyworldとポータルサイトDAUMと提携し、ドラマの違法コピー映像が出回っているのを削除せずに、「花より男子」の映像を抽出して全てに3?15秒の広告を付けるという試みを始めた。広告収入は、コンテンツホルダー、サイト運営会社、システム開発会社がシェアするビジネスモデルである。
DAUMでは「花より男子」の動画再生件数があっという間に1200万回を超え、パロディー動画も1500件以上が投稿された。ユーザーがドラマの場面を引用してパロディーを制作するのも自由で、この手の動画にも広告を付ける。これぐらいの再生件数であれば、広告収入も悪くはないだろう。
今後、コンテンツビジネスを考える際に冒頭の2つの記事に記載されている視点はすごい重要なので転載。
Free to Playの10個のビジネスモデル
(ソーシャルアプリ.jpより)
(1)バーチャルアイテムの販売
アイテム課金です。これが一番多く採用されていると思います。ポイント購入なども含みます。
(2)有料課金層をつくる
Free to Playの層以外に、プレミアムサービスを提供するなどして有料課金ユーザーの区分も設ける。
(3)広告
Google Adsenseなどのバナー広告・ゲーム内でのプロダクトプレイスメント・ゲーム内の動画広告などがあります。
(4)バーチャルの土地販売・維持費
ゲーム内の土地を販売したりSecond Lifeはこれで多額の利益を上げています。
(5)リアル世界の商品販売
ノベルティグッズを売るとか、アバターをリアルのフィギュアにするとか、といったリアル世界での物販につなげる方法です。
(6)オークションとプレイヤー間取引の手数料
アイテム課金の発展形。
(7)拡張パックの販売
コンテンツや機能の追加を拡張パックとして販売する方法。Guild Warsなんかがこれにあたります。
(8)イベント・トーナメント等での課金
特別なイベント時に課金する。さきほどのMetaPlaceの例はこれですね。
(9)「TrialPay」
提携している他のサービスでお金を使えば当該のサービスが無料になるというもの。こんなのがあるんですね。
(10)寄付
熱心なユーザーやパトロンからお金を寄付してもらう方法。
アンダーソン氏が提唱する5つのルール
(NIKKEI NETより)
アンダーソン氏は、ゼロ化への対抗策として5つのルールを提案している。
1.最善のモデルは有料コンテンツと無料コンテンツをミックスすること
2.よそでも真似できるようなものを、有料限定にしてお金を取ることはできない
3.サイトの中で最も人気のあるコンテンツで料金を取ってはいけない
4.有料コンテンツはニッチに訴求しなければならない
5.ニッチは狭ければ狭いほどよい
アンダーソン氏はユーザー行動の観察から、ユーザーは「心理的に自由(フリー)」になるために、次のようなことにお金を払うと述べている。
1.時間を節約するために、お金を払う
2.リスクを減らすために、お金を払う
3.愛着を感じるもののために、お金を払う
4.ステイタスを得るために、お金を払う
5.何かを作るために、お金を払う
いずれにしろ100人のユーザーがいたら、
100人がみんな払ってくれる有料サービスの機能とプライシングに頭を悩まし、100人に100円を払ってもらうことを考えるよりも
100人のう10人が1000円払うサービスを考えよ、って話ですね。
それは古来から資本主義各国の首脳たちが頭をひねらせて改善を重ねてきた
税金の仕組みを参考にすれば
実は自明の理な話なのかもしれません。
目的はもろもろあったのですが、
メインはソーシャルアプリ/ゲームに関しての中国の視察といったところでしょうか。
近々北京にもいくわけですが、
最近よく考えるコンテンツプラットフォームとコンテンツの関係に関してちょうどいくつか興味深い記事もあり、表題の件に。
有料ゲーム危機の時代 iPhoneアプリは「ゼロ化」の法則に立ち向かえるか
有料ゲーム危機の時代 Free to Play(基本プレイ無料)で収益化はできるか
いくら物理的に難しくても、
コピーできるものはコピーされると考えた方がいい。
例えば上海でみた光景はiphoneの有料アプリですら電機屋さんに行けばただ同然で自分のiphoneに突っ込んでくれて、それが当たり前になっている。
iphoneもどきのようなものがものすごくたくさんあり、
(日本でいうビッグカメラみたいなちゃんとしたお店で売っている)
壊れやすいことさえよしとすれば
iPhoneよりHiPhone!?パクリ携帯電話が横行する中国―米紙
しかもその販売価格はわずか20ドルという安さだ。
良心の呵責に頼ったビジネス=コピーとかしないでね、という視点でビジネスを考えるのか、
そもそも
物理的にコピーが難しいのではなく、サービス的にコピーできないもの
を考えるか。
わかりやすいのはオンラインゲームで中国でも韓国でもオンラインゲーム自体にはユーザーはお金を使っている。
それも物価や生活水準から考えれば日本では「そんなに?」と思える金額を。
それは簡単な話だがオンラインゲーム内のアイテムがサービス的にコピーできないからである。
ソーシャルゲームもそうで、
APRU(月当たりではなく一回の課金あたり)が日本円で150円ぐらいだったりして、
新卒で大手メーカーに就職した22歳の給与が3万円ぐらいであることを考えればかなり高い水準である。
そういったソーシャルゲームを数千万人の人が利用していて、
少なくとも数%の人はそれだけお金を払って遊んでいる。
グローバルでビジネスを考えようとすると
コピーできるものの価値は限りなくゼロに近くなることを前提として
物理的にコピーが難しいのではなく、サービス的にコピーできないもの
を考える必要性をとても感じた次第。
それを逆に利用するという視点でうまいな、と思ったのが韓国の「花より男子」のプロモーション。
違法コピー対策に一石投じる韓国版「花より男子」の実験
韓国版ドラマ「花より男子」は、コミュニティーサイトのCyworldとポータルサイトDAUMと提携し、ドラマの違法コピー映像が出回っているのを削除せずに、「花より男子」の映像を抽出して全てに3?15秒の広告を付けるという試みを始めた。広告収入は、コンテンツホルダー、サイト運営会社、システム開発会社がシェアするビジネスモデルである。
DAUMでは「花より男子」の動画再生件数があっという間に1200万回を超え、パロディー動画も1500件以上が投稿された。ユーザーがドラマの場面を引用してパロディーを制作するのも自由で、この手の動画にも広告を付ける。これぐらいの再生件数であれば、広告収入も悪くはないだろう。
今後、コンテンツビジネスを考える際に冒頭の2つの記事に記載されている視点はすごい重要なので転載。
Free to Playの10個のビジネスモデル
(ソーシャルアプリ.jpより)
(1)バーチャルアイテムの販売
アイテム課金です。これが一番多く採用されていると思います。ポイント購入なども含みます。
(2)有料課金層をつくる
Free to Playの層以外に、プレミアムサービスを提供するなどして有料課金ユーザーの区分も設ける。
(3)広告
Google Adsenseなどのバナー広告・ゲーム内でのプロダクトプレイスメント・ゲーム内の動画広告などがあります。
(4)バーチャルの土地販売・維持費
ゲーム内の土地を販売したりSecond Lifeはこれで多額の利益を上げています。
(5)リアル世界の商品販売
ノベルティグッズを売るとか、アバターをリアルのフィギュアにするとか、といったリアル世界での物販につなげる方法です。
(6)オークションとプレイヤー間取引の手数料
アイテム課金の発展形。
(7)拡張パックの販売
コンテンツや機能の追加を拡張パックとして販売する方法。Guild Warsなんかがこれにあたります。
(8)イベント・トーナメント等での課金
特別なイベント時に課金する。さきほどのMetaPlaceの例はこれですね。
(9)「TrialPay」
提携している他のサービスでお金を使えば当該のサービスが無料になるというもの。こんなのがあるんですね。
(10)寄付
熱心なユーザーやパトロンからお金を寄付してもらう方法。
アンダーソン氏が提唱する5つのルール
(NIKKEI NETより)
アンダーソン氏は、ゼロ化への対抗策として5つのルールを提案している。
1.最善のモデルは有料コンテンツと無料コンテンツをミックスすること
2.よそでも真似できるようなものを、有料限定にしてお金を取ることはできない
3.サイトの中で最も人気のあるコンテンツで料金を取ってはいけない
4.有料コンテンツはニッチに訴求しなければならない
5.ニッチは狭ければ狭いほどよい
アンダーソン氏はユーザー行動の観察から、ユーザーは「心理的に自由(フリー)」になるために、次のようなことにお金を払うと述べている。
1.時間を節約するために、お金を払う
2.リスクを減らすために、お金を払う
3.愛着を感じるもののために、お金を払う
4.ステイタスを得るために、お金を払う
5.何かを作るために、お金を払う
いずれにしろ100人のユーザーがいたら、
100人がみんな払ってくれる有料サービスの機能とプライシングに頭を悩まし、100人に100円を払ってもらうことを考えるよりも
100人のう10人が1000円払うサービスを考えよ、って話ですね。
それは古来から資本主義各国の首脳たちが頭をひねらせて改善を重ねてきた
税金の仕組みを参考にすれば
実は自明の理な話なのかもしれません。